■企業紹介
愛知県豊橋市に本社を構える藤城建設株式会社は、1910年(明治43年)創業。地域社会とともに110年以上の歩みを重ねる総合建設企業である。創業当初は材木販売・加工業を中心に事業を展開し、戦後の復興期に建設業へ本格参入する。
以後、公共工事や商業建築、住宅リフォームなど多岐にわたる事業領域を築いてきた。1970年代以降は市民生活に密着した施設整備で実績を重ね、現在では豊橋市民病院手術センター棟、愛知県東三河庁舎、岡崎信用金庫の店舗建築など、地域に欠かせないインフラを数多く手がける。
従業員数は85名。うち20代が4割を占め、業界全体で人材不足が進む中、若手技術者の育成に注力している。「信頼と誠実」「創意と工夫」を社訓に掲げ、工事の品質だけでなく、人づくりと地域貢献を両輪とする経営を貫く姿勢が特徴だ。インターンシップの受け入れや職業体験なども積極的に実施し、地域の次世代を育てる活動にも力を入れている。
そんな藤城建設が小林大悟法律事務所と顧問契約を結んだのは2014年。事業承継をきっかけに始まった信頼関係は、いまや「法務が経営を支える」理想的なパートナーシップへと発展している。
■インタビュー
――まず、小林弁護士との出会いを教えてください。
藤城 顧問税理士の紹介でした。社長就任前後の事業承継期は、株式整理や親族間の調整など、法的にも人間関係的にも複雑な課題が山積していました。いくつかの法律事務所に相談したのですが、どこも慎重すぎて話がなかなか前に進まなかった。そんな折、「信頼できる先生がいる」と紹介されたのが小林先生でした。
先生は初対面のときから、専門家というより“同じ目線で考えてくれるパートナー”という印象でした。形式的な助言ではなく、「なぜ今そうしたいのか」と私の意図や背景を丁寧に汲み取り、経営者としての覚悟や家族への思いにまで踏み込みながら、問題の本質を整理してくれたことを今でも鮮明に覚えています。
――初対面の印象はいかがでしたか。
藤城 第一印象は「よく話を聞いてくれる人」。弁護士というと構えてしまいがちですが、先生は柔らかい語り口で、私の話を最後まで遮らずに聞いてくれました。事業承継のように感情が交錯する案件では、冷静さと誠実さの両方が求められます。その姿勢に強い安心感を覚えました。
特に印象的だったのは、「法律は人のためにある。人を守る視点で整理しましょう」という言葉です。その一言で、“弁護士=裁く人”という固定観念が消え、むしろ“寄り添ってくれる人”という印象に変わりました。
――他の弁護士との違いを感じた点は?
藤城 多くの弁護士は「ここから先は対応できません」と線を引きがちですが、小林先生は「一緒に整理していきましょう」と前向きに応じてくれました。法律だけでなく、人の気持ちに寄り添う姿勢が印象的でした。
事業承継では、財産の話以上に「家族の想い」が複雑に絡みます。先生は私の立場を汲み取りつつ、親族それぞれの思いにも配慮してくれた。感情的な対立を法的整理で中和し、円滑に進める“心の整理人”のような存在でしたね。
――信頼は、そこから深まっていったのですね。
藤城 はい。法的な解決を超えて「人をつなぐ」ことを大切にする。その姿勢が私にとって決定的な信頼のきっかけでした。小林先生に出会えたことで、法務が“人と人の関係を修復し、未来をつくる仕事”だと気づかされました。
法務がもたらす安心とスピード
――顧問契約を結ぶようになった経緯を教えてください。
藤城 事業承継が落ち着いたあと、小林先生から「経営全体を支援したい」と提案をいただきました。扱う情報が会社の根幹に関わるため、信頼関係を明確にする意味でも顧問契約を結びました。いざという時だけでなく、平時から法務を活かす体制を整えたいと考えていた私にとって、自然な流れでした。
――具体的にはどのような支援を?
藤城 定期的に打ち合わせを行い、契約書のレビューや就業規則の整備、取引リスクの点検などをお願いしています。建設業は契約社会。条文の一つの曖昧さが、数年後のトラブルに直結します。特にPFI(民間資金活用型公共事業)のような長期契約では、20年、30年先を見据えた責任の分担が必要です。小林先生は一文一文を丁寧に読み解き、潜在的なリスクを可視化してくれます。
以前なら不安を抱えたまま契約していたような場面でも、「この条項をこう修正すればリスクは減る」と明快に示してくださる。専門家の視点が入ることで、判断の確度もスピードも格段に上がりました。
――それによって経営にどんな変化がありましたか。
藤城 法務は“経営の武器”になりました。以前は「トラブルが起きたときの防波堤」でしたが、今は「安心して挑戦するための基盤」です。新しい事業に挑戦するときも、法的裏づけがあることで取引先の信頼が高まり、社内の意思決定も早くなる。小林先生の助言が、経営のスピードと信頼を生む原動力になっています。
「聴く力」と「人を見る目」
――小林弁護士の魅力を一言で表すなら?
藤城 “聴く力”です。どんな小さな相談でも真剣に受け止めてくれる。単に法律の答えを出すのではなく、「経営者としてどう考えるか」を一緒に探ってくれるところが魅力です。
――印象に残るやりとりはありますか。
藤城 取引先とのトラブルで私が感情的になっていたとき、先生は「怒りを整理して、信頼を残す方法を一緒に考えましょう」と言ってくれました。法で争うよりも、対話で関係を再構築する姿勢に心を打たれました。結果的に裁判には至らず、むしろ以前より強い信頼関係が生まれた。先生は“問題を解決する人”ではなく、“関係を再生する人”なのだと実感しました。
――“経営参謀”のような関係とも言えますね。
藤城 まさにそうです。判断を支える参謀であり、同時に心を支える存在です。経営の苦しみや迷いを分かってくれる専門家がそばにいるだけで、決断の質が変わります。
――ご家族ぐるみの交流もあるとか。
藤城 はい。先生の奥様も事務所で経理を担当されていて、誠実で頼もしい方です。ご夫妻で訪問くださることもあり、家庭的な温かさを感じます。私の妻とも親しく、地域活動で顔を合わせることもあります。仕事を超えた“人と人”の信頼が続いています。
法務が組織を強くする
――10年間の顧問関係のなかで、最も大きな成果は?
藤城 社内の秩序と安心が整ったことです。就業規則やハラスメント対策、情報管理など、以前は曖昧だったルールが明文化されました。社員が安心して働ける環境を整えることが、結果的に事故やトラブルを防ぐ“見えない安全”になっています。
同時に、若手社員が安心して力を発揮できるようになりました。現在、社員の約4割が20代。ルールが明確になることで、彼らが自信を持って現場を任されるようになりました。
――経営面での変化は?
藤城 契約リスクの早期確認や法改正への対応も早くなり、“先回りの経営”ができるようになりました。以前は外部環境の変化に後追いで対応していましたが、今は法務の視点から事前に備える体制ができています。これは大きな進化です。
――小林法律事務所の変化については?
藤城 先生の事務所も成長されています。若手弁護士が加わり、チーム体制が整いました。以前より相談のレスポンスも早く、問題の整理が的確。お互いに成長しながら10年を歩んできた関係です。
――現場の社員にも変化はありましたか。
藤城 社員が「法を遠いもの」と思わなくなりました。契約やルールは“縛り”ではなく“信頼の約束”。法務が企業文化を育てるとは、まさにこのことだと思います。
変化の時代を共に歩む
――最近の法務で意識しているテーマは?
藤城 SNSやAIなど、情報が一瞬で広がる時代においては、企業の信用は一つの投稿で揺らぐこともあります。だからこそ、日常的に相談できる「予防法務」の体制が重要です。小さな相談の積み重ねが、将来の安心をつくるのです。
――地方企業にとって、地域に根ざした弁護士の存在は?
藤城 非常に大きいです。豊橋は“顔の見える街”。地域の風土を理解し、取引慣習を知る弁護士がいることで、現場感覚に沿った助言が受けられる。東京や名古屋の弁護士にはない強みです。
――経営者仲間へ伝えたいことは?
藤城 経営者は孤独です。法律問題に直面したときほど、その孤独が重くのしかかります。けれど、信頼できる弁護士に出会えば、経営の不安は驚くほど軽くなります。顧問契約は“コスト”ではなく“安心の投資”。小林先生のような弁護士と日常的に話せる関係こそ、これからの中小企業の競争力だと思います。
――今後、小林先生に期待することは?
藤城 変化の激しい時代だからこそ、“現場を知る法務”を貫いてほしい。法律を人のために活かす姿勢を持つ先生が、これからも地域企業の支えとなることを願っています。小林先生の存在は、まさに私たちの判断を支える確かな指標です。
■見えない安心を形にする
10年に及ぶ信頼と実践の歴史を持つ藤城建設株式会社と小林大悟法律事務所。事業承継という難題から始まり、契約法務・労務整備・リスク管理・企業文化の醸成へと発展してきた関係は、法律を挑戦を支える羅針盤として活かす好例です。
「法を語るだけでなく、人を導く弁護士」と小林弁護士を評する藤城社長。経営者の悩みを聴き、整理し、共に考えながら最善の道を描く姿勢は、企業法務の理想形と言えるでしょう。「法務は、見えない安心を形にする仕事」という藤城社長の言葉どおり、法律が企業の信頼を支え、社員と顧客の心をつないでいます。
「地域に根ざし、誠実に企業と歩む小林弁護士を、私は心から推薦したい。法務の力で企業を強くし、地域の未来を照らす存在として、多くの中小企業にとっての“信頼の伴走者”となることを確信しています」と力強く語っていただきました。





